パーティーは終わった
先日、祖父母のお店が閉店した。
甘味処なのにラーメンとカレーが人気で、61年間小さな商店街の中に佇んでいた。
2日間かけて行った閉店セールは行列ができて涙を流しながら惜しんでくれた人もいた。いつも寡黙な常連さんが祖父母に何かあったらいつでも駆けつけますからねと言ってメールアドレスを渡してくれたらしい。ほんとに優しい人っているんだなって思った。
閉店セールの2日間は想像以上に大繁盛で忙しく祖父母は厨房で常に喧嘩してた。涙ながらに挨拶していくお客さんとのギャップに笑えた。哀愁とか全然なかった。わたしはこの2人のそういうところが好きだ。
祖母は次のビル掃除の仕事を早々に決めた。生活は続いていく。
物事には終わりがある。始まれば終わるし生まれれば死ぬ。それは当たり前のこと。でも、物事は終わりがあるから美しいわけではない。そんな儚いものばかりに目を向けていたらわけわかんなくなっちゃう。
パーティーは終わっても後片付けをしながら鼻歌を歌っていたい。